安全キャビネットの用途。抗がん剤の調合、微生物・細菌・ウイルスなどの密閉が必要な状況、国立感染症研究所の定める安全レベルなど
安全キャビネットと言うと、微生物、細菌、ウイルスなどの有害な生物が外に漏れてしまって疾病や病原菌による災害を意味するバイオハザードのために、クリーンルーム・クリーンベンチなどとともに重要な役割をになっています。
最近ではバイオ技術がさまざまな分野で使われるようになり、遺伝子組み替えもさまざまな民間研究施設で行なわれています。遺伝子組み替えは、人間に有用な植物や動物、昆虫を人工的に創出しようとするもので、自然界には存在しない種を作ってしまう可能性があります。そうしたモノが外界に流出した場合に、どのような影響が引き起こされる分かりません。そうした危険性を防ぐために安全キャビネットは利用されるわけです。
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一方で病院などでも病理検査を行なう場合は安全キャビネット内で、細菌やウィルスの培養を行うこともしばしばです。もし安全キャビネットから検査・培養中の細菌やウィルスが、外に漏れたりした場合は、院内感染を引き起こし、それでなくとも抵抗力の弱まっている患者に重大な影響を及ぼします。国立感染症研究所の「病原体等安全管理規定」によれば、レベル1からレベル4までのバイオハザードが分類されていますが、それぞれ扱う細菌やウィルスによって、分類されたものですが、最近の鳥インフルエンザなどにおいてもレベル3に位置するもので、自然界の感染もさることながら、研究機関内での感染の危険性も無きにしも有らずですから、管理は厳しく行なわれ、安全キャビネットも当然使われていますが、更にクリーンルーム内で安全キャビネットを使うなど、一層厳しい管理下のもとでウィルスなどの研究が行なわれています。
ただそうした特定された病原菌やウィルスに対しては、厳しい管理が行なわれていても、遺伝子組み替えを行なう研究所では、概ね安全キャビネットでの作業が中心となります。遺伝子組み替えでどのような種が生み出されるか分からないという事実を考慮すると、そのリスクは万が一にも軽視されるべきものではないでしょう。
その意味で最近の安全キャビネットの性能は高くなったとは言え、最先端の遺伝子組み替えの現状に対する指針は常に後手になることはしょうがないことで、このままバイオテクノロジーが発展した場合の、人間に対する影響だけでなく、食物の改良を通して人体に対する影響を考えると恐ろしいモノがあります。
今後安全キャビネットなどによって研究が進められるとしても、実用化するまでの経過観察や生物実験のプロセスで、慎重に期されることを願わざるを得ません。